そうそう。
プリマダムの影響で、大人からバレエ始める人口が最近また増えてるらしい(その前に「ママはバレリーナ」という昼ドラマもあったんだけどな…その影響だってあっただろうが)。
で、たぶん最終回観て、バレエ始めることを決意した人も多いだろうと思う。
しかーし!
初心者は最初からあんなに踊れるわけではない!!
という現実にまず直面すると思うので、それでもめげずに続けてほしいと思う、他人事ながら。


まず、あれはドラマである。最初からどういう設定だったのかよくわからないけれど、まず本当の初心者(あのドラマで言うと店長さんか?)と、バレエエリート(中森明菜の息子役)とが同じクラスでレッスンするなどということはほぼないと言っていいと思う。スタジオによっては「大人クラス」とひとくくりにして、経験者大人と初心者大人が同じレッスン…ということもあるらしいけれど、バレエブーム?の今だからこそそういうところは減ってきているのではないかと思う。だから初心者がうのちゃんばりに踊れるとは思わないほうが良い。


そして、バレエ初心者という設定でも、本当に初心者ではない。黒木瞳だって、ドラマの中では子ども時代にバレエをやめたことになっているけれど、ご存知のように実際は宝塚ですし。そしてダンナ役古田新太だって、高校時代からバレエをやってた人。そう、初心者役の非初心者のバレエを初心者のバレエだと思ってはいけないのだ。


だからね、これから始めようとしている大人の人々へ。
バレエ以外の舞踏をやってた人のほうが覚えが早いとか体が動くとかは、あると思う。あと舞踏ではなくスポーツである程度体力とか筋力がある人のほうが体を動かしやすいというのとか、あると思う。でも本当の初心者は、ドラマで観たバレエのように踊れるくらいになるには2年はかかると思う。週何回レッスン受けるかにもよるけど。
まず柔軟性が違うのさー。足、そう簡単には上がらないです。そして筋力。自分の足を持ち上げてキープするのはけっこう大変なんです。だけど地道に努力すればきっといつか足、上がるようになります。


そうなのよ、地道に、なのよ。
あたしは元々バレエというものに対する憧れ(つまり「○○さんのように踊りたい!」「あの役を踊りたい!」「あんな衣装が着たい!」とかそういう種類のもの)がそんなに強くなかったからこそ、地道にやっと1年続けてこれたのかもしれない。
あたしなんてたった1年、しかも週1。それでもその間に新しく入って、いつの間にか姿を見なくなった人って数人いる。もしかしたら彼女達はバレエに対する憧れが強くて、しかもすぐに踊れるようになることを夢見て来ていたのかもしれない。憧れって強いことは決して悪いことじゃなくて、だってむしろその強さをもとにして「いつかは…!」ってがんばれることって絶対あると思うもの。だから一概に「強い憧れ」が悪いわけじゃ決してないけれど、自分だったら、あこがれと現実とのギャップにすぐ辞めてしまっていたんじゃないかなぁ…と思う。まぁ始めてたった1年のおいらが言ってもどうしようもないけれど。


前、やっぱり同じように同じ頃から始めたコと、「バレエって習えばつま先で立てるようになると思ってたよねー」って笑いあったことがある。そうなんだよ…おいら、バレエって習えばつま先で立てるものだと思ってたんだ。今思うと、とんでもない思い違いだ。そう、知らない人はバレエというとトウシューズで踊るものだと思ってる人も多いと思うけど、トウシューズは最初は履けないんですよ…!(あたしはマンガで読んで一応知っていたけど、それまでは誤解してたわけだから似たようなものだ)最初はバレエシューズっていう、小学校の上履き的なスタイルのものでがんばるのです。ちなみに大人から始めた人がトウシューズを履けるようになるまでには、週1レッスンの人だと3年くらいかかるのだそうだ。3年ですよ!「あんな衣装が着たい」で3年がんばれます?がんばれればOKです。あたしはがんばれないけど。
あと「あんな衣装着たい」の前に、レッスン時に自分の体型をイヤでも見なきゃいけないので(普通、鏡があると思いますので)それに耐えるというのも(笑)試練のひとつかも。美しきバレエ体型にはほど遠いという現実も乗り越えてください。…ってそうか、別に全然平気って人もいるのか。自分基準で書いてるからついつい。
ちなみにスタジオによっては大人からトウシューズを履くのを認めていない場所もあるみたいなので、トウシューズにあこがれている方は始める前によく相談してみたほうが良いと思われます。
逆に、「大人初心者でもトウシューズを!」という、即トウシューズを履けるスタジオもあるらしいのですが、どうやらこれはそれ専用のトウシューズらしいので、よく相談なり検討なりしてから始めたほうがよさそうです。


あれ、結局のところ大人からバレエをはじめるのを応援してるみたいになりました。ええ、してますとも。だって自分自身がそうなんだもーん。でもやるからには続けてほしいです。あたしもがんばるんで。